断食の効果と栄養過剰の問題

断食の効果……ダイエットの正しい方法とは?

2018年02月17日 18時03分

断食と聞くと、何やら宗教的な意味がありそうなイメージです。煩悩を断ちきるための修行?山奥にこもって断食をしている期間は一切口にしないとか?イスラム教徒の人達は「ラマダン」の時期は1か月間食事をしません。近頃は、プチ断食として、ダイエットに役立てる方法が注目されています。
 
しかし、簡単に食事しなければ良いということではありません。自己流でやってしまうと危険がありますので、間違った断食をすると、期待しているようなダイエット効果がでません。最悪は健康を害することもあるので注意しましょう。
 
■断食ダイエットとは何?
 

一定の期間・時間だけ食事をしない方法です。短時間だけ完全に食事を摂取しない方法もあります。また数日間の設定で水と固形物以外の栄養補給ができる方法もあります。体調や目的によって選べるようになっているのが特徴です。
 
最近は断食と言わずに、ちょっとお洒落に「ファスティング」なんて呼ばれ方もあります。英語のfastが由来です。fastは断食の意味です。
 
では断食ダイエットの効果をご紹介しておきましょう。
 
⑴「お肌が綺麗になること」です。
食べものが身体に入らなくなると、胃腸がきちんと休みます。これまで消化で使っていたエネルギーが基礎代謝や血液循環に使われるので、腸に溜まった老廃物が排出されて、腸が綺麗になってくれます。宿便によって毒素が排出されます。
 
⑵「脂肪が分解されること」です。
細胞や組織は食べ物から得られる脂質や糖質をエネルギーとして私達は活動することができます。断食ダイエットで摂取するカロリーが少なくなると、蓄積していた体脂肪を分解してエネルギーを作り出そうとします。ダイエット効果があることです。

⑶「有害物質を効果的に排出できること」です。

断食ダイエットによって摂取するカロリーが減ります。体脂肪が分解されてエネルギーを作り出されますから、脂肪の中に蓄積されている金属や化学物質などの有害物質も一緒に分解されて身体の外の排出されるのです。デトックス効果が期待できます。

⑷「悪玉コレステロールを低下させること」です。
悪玉コレステロールが増えると、血液の中に詰まりがでてきます。心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。断食をすることで不足したエネルギーを補います。血液の中にある悪玉コレステロールが使われて値を下げる研究結果もあります。
 
⑸「美容効果」です。

有害物質や宿便が体内に排出されることで新陳代謝が活発になり臓器が元気に働いてくれます。お肌のターンオーバーも正常化して、細胞の修復や再生機能が良くなりますから、美肌効果が期待できます。
 
⑹「落ち着いた気持ちになってリラックス効果があること」です。
脳はブドウ糖をエネルギー源にします。断食ダイエットをすることで糖質(ブドウ糖)が少なくなりますと、ケトン体物質を作り出してエネルギーに交換します。ケトン体はアルファー波(気持ちをリラックスさせてくれる波長)と関係があります。ケトン体が増えればアルファー波も増えます。
 
ダイエットをすると空腹でイライラするのではないか?と思うでしょう。その一方で空腹のほうがアイデアがでやすかったり、勉強も捗ったりします。こういった効果も断食の効果です。
 
⑺「肩こりや冷え症の改善」です。
断食ダイエットによって、臓器の機能が良くなると血流がよくなります。結果的に肩こりや冷え症が改善します。
 
では、断食ダイエットをするときにはどういったポイントに注意すればいいのでしょうか?
【準備期間】断食をする1日前から3日前
できるだけ胃腸に負担がない和食を摂取し、腹八分目にしておきます。おかし・アルコールなどの嗜好品も止めてください。断食の前日はお粥やスープにしておきましょう。
【回復期間】こちらもスープやお粥などの負担の少ないものから摂取してください。次第に身体を通常の食事に慣らすようにしましょう。